TOEIC400点レベルを突破するための勉強法・参考書

この記事で分かること
・TOEIC400点台の人の英語レベル
・TOEIC400点レベルに到達するまでの勉強時間
・英語をやり直す人が400点以上を目指すための勉強法

仕事のために英語を学びなおす社会人にとって、TOEICスコアは「読む」「聞く」力を客観的に示すものとして役に立ちます。

企業によっては昇進・異動の条件になるところもあるので、英語力をアピールする材料としてTOEICスコアを上げることには一定のメリットがあります。

ここではTOEIC400点台の人の英語力の特徴、TOEIC200~300点台の人が400点以上を目指すためにやるべき勉強法について紹介します。

TOEIC400点のレベルはどれくらい?

TOEICスコア400点台の人のレベルとは

中学、高校と英語をそこそこ勉強してきたけど、英語に長いブランクがあるような人が何も勉強しないでTOEICを受験すると、400点台のスコアになることが多いです。(もし中学レベルの英語もあやしいと200~300点という悲惨な結果になります。)

TOEIC400点台の人は一定の基礎ができているものの、まだ英語初心者のレベルだと認識する必要があります。

 

いきなりTOEICの実践的な問題集に立ち向かっても、難しくてあまり効果がないと言えます。大量の英語をリスニング・リーディングしても文法の理解があやふやで、語彙力が足りないので意味を理解するのにムダに長い時間がかかります。

英語の基礎を固めるところから地道に取り組むべきです。

TOEICスコア400点台は日本人の平均点!?

TOEICを主催する「一般社団法人 国際ビジネス・コミュニケーション協会」の公開している2016年度の受験者数やスコアのデータを分析した資料によると、TOEIC公開テストの受験者の平均点が579点です。

 

しかし公開テストは自主的に何度も受験しているハイスコアの持ち主やTOEIC講師などのプロも受けているので、より実態に近いレベルを知るにはIPテスト(企業・学校単位の団体受験)のほうが参考になります。

IPテストのデータによると企業・学校を混ぜた全体の平均点は466点です。なお、同資料によると大学生(四年制)の平均点は444点です。

つまり、TOEIC400点を超えた辺りから日本の大学生の平均に近づいてくるという感じです。

英語の勉強に何年かブランクが空くと、だいたいの人がこのレベルになります。

最近の新入社員、内定者は500点以上取っている

TOEICで400点台であれば、まぁ日本人全体の平均点レベルだと説明しました。

しかし英語力をアピールしたい30代以上のビジネスマンにとっては、この数値は決して安心できるものではありません。IPテストでは業種、役職、入社歴などの様々なカテゴリ別で平均スコアが算出されています。

それによると、新入社員の平均スコアは501点ですが、入社11年目以上の世代の平均スコアは464点となっています

入社6~10年目の平均スコア:486点
入社11年目以上の平均スコア:464点

30代以上で中堅社員の立場にある人達の平均スコアは500点を切っています。「TOEICを勉強しているよ」という人の場合、これから入ってくる新人に点数で劣るのはまずいですね。

TOEIC400点台の英語の実力は?

「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能で見た時のTOEIC400点台の英語力はまったく使いものにならないレベルです。

そもそも英語から長く遠ざかっていた人が多いので、当たり前です。

文法も動名詞とto不定詞の区別ができない等、基礎がないので自力で英文を読んでも意味がほとんど理解できません。

 

英語の発音や音声変化にも慣れていないのでリスニングもできないし、会話も「Hello」のあとで言葉が続かない、単語しか出ないという状態です。

中学・高校レベルの語彙がある程度備わっていれば、TOEICのPart5、Part6、Part7の前半のシングルパッセージの問題などを読める、というのが限界かと思います。とは言え、読むスピードは遅いし、英語で書かれた設問の意味を理解するのに手間取る可能性も多いにあります。

TOEIC400点突破に必要な勉強時間は?


こちらの表によると、現在TOEIC300点台の人が400点を突破するために必要な勉強時間は225時間です。もし1日2時間勉強したとすると、約4ヶ月で達成できるというボリュームです。

もちろん、必要な勉強時間はその人のレベルや学習法、やる気・集中力によって変わるので一概にこうだと言うことはできませんが、ゼロから英語をやり直す場合は400点レベルに届くまでにそれくらいの時間がかかる可能性もあるということを知っておきましょう。

TOEIC400点以上を目指す人の英語勉強法

ここからはTOEIC400点以上に到達するための勉強法を紹介します。

400点未満の人の場合、英語レベルのほかに、ブランクが長くて英語学習の習慣が身についていないという問題があります。

 

まず中学英語の復習から始めて、少しずつ英語を習慣化することが大切です。

TOEICの公式問題集などの問題演習に手をつけても、英語で書かれた問題の意味すら理解できないので大した効果はないです。遠回りに思えても、基礎からやり直すのが妥当です。

中学・高校英語の文法を1ヶ月でやり直す

ここからは「1ヶ月以内に文法の復習を終わらせる」想定で話しをします。

TOEIC400点未満の方は、まずは中学・高校の英文法の復習からスタートして覚えているところ、忘れているところを確認しましょう。

「英語の仕組み」をきちんと理解するための文法の学習はとても大切です。

英語の構造がちんぷんかんぷんであれば、何十時間とリスニングや文章読解をしたところで、単なる暗号にしか思えないでしょう。文法という土台がないとTOEICの問題も解けません。

 

まずは薄い参考書を選んでサラッと全体像を押さえるようにしましょう。

 

TOEICにかぎらず英会話でも高校レベルまでの文法知識があれば大丈夫です。何か新しいことを覚える必要はないので「習ったことを思い出すこと」ができればOKです。

学生時代にマジメに勉強した所であれば、読むだけで思い出すことができます。そうでない所は、正しく理解していない所だと判断できるのでそこだけを重点的に復習します。

 

最初は紙や鉛筆は使わずにドンドン読み進めて、まず教材を1周してください。2周目で理解があやふやな所をピックアップして重点的に復習します。

上に紹介した教材には演習問題もあるので、2周目でトライしてみましょう。

 

勉強の王道は「反復学習」です。1つの教材で3周以上反復すれば文法知識は完璧です。

中学・高校英語を忘れ去った人は、もっとじっくり

さきほど述べた方法は英語をそこそこ勉強した人を想定していました。

しかし学生時代に英語が苦手、あまり勉強してなかった人は2ヶ月くらいの期間を見積もって基礎をしっかり固めることが必要になるでしょう。

使う教材は同じですが、英文法はほとんど忘れていることになるので最初からじっくり読んでいくほうが効率的です。

 

ここでも意識してほしいのは「反復学習」です。

つまり、1回目ですべて理解できなくても大丈夫です。何度もくりかえし同じ内容をインプットすることで、少しずつ記憶が鮮明になり、文法が理解できるようになります。

たとえば「最初の1週間で1周目を終わらせる」など期限を決め、最後まで読み切ります。次の1週間でまた1周するという感じで学習サイクルを回します。

演習問題をしているとスピード感が落ちるので、1周目は紙に書かずに頭の中に正解がイメージできればOKとします。1回目はうろ覚えで大丈夫です。

2周目以降で、実際にペンを取って答えを手で書いてみましょう。(時間がなければ音読だけでもやりましょう。)

反復は「記憶に仕組み」にもとづく効率的な学習法

反復の理想的なサイクルは「1ヶ月以内に3回以上」です。

人間の脳の「海馬」は、同じ情報を何回も受け取ることで「これは忘れてはいけない大事な情報だ」と判断して、短期記憶から大脳皮質になる長期記憶へと情報を移す仕組みになっています。

また、最初に勉強してから1ヶ月以上経過すると海馬は「これは要らないな」と思って忘れ去ってしまいます。

脳の研究でわかった記憶の仕組みから考えても、1ヶ月に同じ情報をくり返しインプットすることが大切ということが分かります。

付属の音源を聴いて、英文を音読しよう

参考書を選ぶときは、必ず英語の音声を収録したCDやMP3データが付いているものを選びましょう。

TOEIC対策のためにもリスニング学習は早いうちから取り入れてください。

英語の音声を聴いたら、自分でも声に出して英文を読んでいきます。目安は「音声を10回聞いて、音読を10回やる」です。

音声をよく聴いて英語独特の音の強弱や省略などのリズムを感じながら、意味が理解できるスピードで音読しましょう。

英語が上達した人は例外なく音読をしています。恥をすててネイティブになったつもりで取り組みましょう。

 

中学 英語を もう一度ひとつひとつわかりやすく。では、章ごとに短い例文が載っています。

音読しながら、これらの例文1つ1つを名詞、形容詞、副詞などの「品詞」に分解して英文の構造が分かるまでじっくりと読み込んでください。

 

音読をしないと、例文の下にある日本語の意味を見て何となく理解したような気持ちになります。

残念ながらそれはただの錯覚です。声に出して読んで日本語訳を見なくても意味が分かるときに「理解した」と言える状態になります。

ただし1回目から全ての例文を100%理解しようとしなくても大丈夫です。1つや2つくらい不明な所があっても気にせず先に進みましょう。反復学習を続けるうちに、やがては不明点も解消されていきます。

銀のフレーズで英単語を覚える

英文法と合わせて、英語力の土台となるのが語彙力です。

TOEIC400点以下の人におすすめなのが、「銀のフレーズ」です。

 

今やTOEIC単語帳の定番と言える「金のフレーズ」がビギナー向けにアレンジされたのが「銀のフレーズ」で、TOEIC600点突破を目指す学習者のために厳選された1000個の英単語、頻出フレーズが掲載されています。

TOEICを毎回受験し、満点を取り続ける著者のTEX加藤氏が600点突破のための必須単語を厳選してこの1冊にまとめました。

 

短めの例文は賛否ありますが、短いぶん覚えやすいのでテンポよく進めていけるというメリットがあります。

英語初心者はまずは基礎となる英語の「核」をつくろう

ここまでの説明をまとめます。

・まずは中学レベルの英文法からやり直すこと
・1冊を3回くり返しながら、中学レベルの英単語も覚えること
・付属の音声を聴きながらネイティブになったつもりで何度も音読すること

これらのポイントを意識して、自分の仕事の状況や期限(TOEIC受験日)を考慮して勉強の計画を立ててください。

TOEIC対策のみならず、英会話など英語力全体をグングン伸ばしていくための「核」となる基礎力が養成されます。はじめは本当にゆっくりで成長を感じにくいですが、自分を信じてがんばりましょう。

TOEICの問題の形式にも慣れておこう

TOEICテスト本番も意識して、初心者向けの参考書を1冊えらんで勉強しましょう。

 

著者のロバートヒルキ氏は日本におけるTOEIC対策のエキスパートの一人です。

・TOEICのどのパートから対策すればスコアが上がりやすいか
・各パートの問題の特徴や回答テクニック

などTOEICスコアを効率的に上げたい人にピッタリの情報がたくさん掲載されているのでTOEICに対する戦略眼を養うのにも一役買ってくれますよ。

 

もちろんTOEIC公式問題集など、模試形式の教材にも優れたものがたくさんあります。

 

しかし、400点突破を目指す間は本番と同じボリュームの問題をこなしても学んだことを吸収しきれません。まずは1つ1つの問題にじっくり取り組み、学習内容をしっかり定着させることに集中したほうが良いでしょう。

以下に具体的な活用法を紹介します。

問題文の精読にじっくり取り組んでください。

その後でリスニング音源を聞き込み、何度も音読することで問題に登場した全ての単語・熟語や英語独特の表現などを自分のものにしてください。

・英文の文法構造を理解できている
・問題に出てくる英単語の意味を覚えている
・音源と同じスピード、アクセントで音読できる

これらを達成することを意識して取り組みます。

 

問題集は一回解いて答え合わせをしただけでは「やっていない」のと同じです。

リスニング・リーディングの全ての問題文の1つ1つ精読して、今の自分が理解できていない単語や構文を発見して克服しないと、英語力は上達しません。

 

そうしないとせっかく登場した単語やフレーズもうろ覚えのままです。それだと試験本番で同じものに遭遇しても「あぁ、これ勉強したのになぁ….」となって失点するのがオチです。

大事なことは反復練習、1冊をじっくり全文暗記するつもりでやり切ってください。

最初のうちは勉強がつまらないかも…

TOEIC400点突破、脱・初心者を目指すうちは英語学習は面白くありません。

「新しい知識をインプットするのは大変。」
「きちんと覚えるために反復をしなければならない。」
「がんばっているわりには成長を実感しにくい。」

こんな感じで、むしろ辛いことのほうが多いです。

 

しかし、この段階を乗り越えないと英会話でコミュニケーションを楽しむことも、ビジネスで英語を使うこともできません。TOEICでたくさん問題演習をしても、理解が中途半端になりスコアアップにつながりません。

受験勉強がトラウマとなり、受験英語や文法を親の仇のように憎んでいる人もいるかもしれませんが、基礎からやり直すことが遠回りに思えても一番の近道です。

 

英語を身につけて得られる本当の楽しさや達成感は必ず時間差でやってくるので、基礎をがんばる間は、つまらなくても我慢していただきたいと思います。

もしも文法や英単語暗記をスキップしてしまうと、膨大な量の英語を自分の脳で処理して「英語のルール」を発見するという、壮大な作業をすることになります…(赤ん坊の脳なら可能ですが、大人には不可能です。)

そんな悠長なことをしているヒマは大人の社会人にはありませんね。

時間が限られた中で勉強するには、効果的な方法を実践することが大切なので、本記事の内容をぜひ参考にしてください。