ビジネスでは社外の方、取引先にあいさつするとき
「お世話になります」
「お世話になっております」
と言うのが当たり前の習慣になっています。
メールでも用件を伝える前に「お世話になっております。〇〇株式会社の〇〇です。」みたいに書くのがお決まりですよね。
日本語では本当によく使われる「お世話になります」ですが、じつは英語ではそのまま言いかえられる表現がありません。英語で伝えるときには、どのようなフレーズを使えばよいでしょうか?
本記事では「お世話になります」を使いたくなるシーンごとに、使えるフレーズを解説します。
Contents
日本語の「お世話になります」が表すもの
最初に、そもそも「お世話になります」ってどういう意味で使っているのかを確認しましょう。
私たち日本人にとっては当たり前すぎるフレーズなので、ちゃんと意味を考えたことがある人は少ないのではないでしょうか?
[st-kaiwa1 img=”https://smarteigo.jp/wp-content/uploads/2019/08/s-fukusuke01.png” name=”” from=”right”]英語で表しにくい日本語にぶつかった時には「何を伝えたくてこの言葉を使っているんだっけ?」と、そもそも論に立ち戻って考えると「このフレーズを使えば英語でもほぼ同じ思いが伝えられるかも!」と、答えを見つけることができます。[/st-kaiwa1]「世話になる」には「面倒をみてもらう」「尽力してもらう」「手助けしてもらう」などの意味があります。
ビジネスなどで相手に対して「お世話になります」と言う場合、その人の協力や力添えに対する感謝の気持ちを表現します。
仕事も人生も誰かの助けを借りてこそなので、ほとんどの人が挨拶がわりに「お世話になります」と言います。電話の挨拶やメールの冒頭でも使う、おなじみのフレーズですね。
だからこそ「あれ、英語だとどう言えばいいんだ?」と多くの人を悩ませてくれます。
ここで大事なのは、私たちが普段使っている日本語の直訳に当たる表現が英語にあると思わないことです。
完全に1対1の対応で「お世話になりますは英語で〇〇〇!」みたいに答えを探そうとすると、深みにハマってしまうのが、英語の恐いところです。
伝えたい相手やシーンによって、うまく使い分けることが大切です。
そのための英会話フレーズをいくつか見ていきましょう。
すでに面識のある相手への「お世話になります」の英語
以前に会ったり、話したりすることがある相手に対する、失礼のない挨拶としての「お世話になります」の英語です。
「仕事などでいつもお世話になっております。」というニュアンスがこもった挨拶ということになりますが、英語ではこれの直訳に当たる言葉がないです。
この場合は次のようなフレーズを基本的に使うことになります。
- How are you?
- How have you been?
ビジネス上のメールならば次のようになります。
- I hope you are doing well.
- Thank you for always supporting me[us].
- I appreciate your continuous support.
初対面、これから世話になる人への「お世話になります」の英語
本来の意味にもとづくと、初対面の人に「お世話になります」と言うのはおかしいですが、まぁ普通に使っていますよね。
初対面の人、これから付き合いが生まれて世話になる人への「お世話になります」を英語で言うには、次のようになります。
- Nice to meet you. / Nice meeting you.
よくある英語のあいさつですね。
さらに「これから仕事ができることを楽しみにしている」「一緒に仕事ができてうれしい」という思いを込めるなら、次にょうなフレーズが良いでしょう。
- I’m happy to work with you.
- I’m looking forward to working with you.
- It’s my pleasure to work with you.
また、初めてのメールで「お世話になります」のようなニュアンスを伝えるのも意外と難しいもの。
そういうときは、発想をかえて「言わない」、自己紹介で済ませるということにすればOKです。
たとえば、このような文です。
My name is Taro Yamada, a sales representative at ABC Company.
山田太郎と申します。ABC会社の営業を担当しています。
感謝の気持ち、お礼を伝える「お世話になりました」の英語
「お世話になりました」
この言い方になると、誰かが面倒をみてくれたり、自分(あるいは自分の子供や部下など)を助けてくれたことへのお礼の言葉として使われますよね。「展示会の準備ではお世話になりました」みたいに。
同僚や子供などがお世話になっている相手に対しては、take care of ~を使って
- Thank you for taking care of my son today.
今日は息子がお世話になりました。 - Thank you for helping my coworkers with preparing the trade fair.
展示会の準備では同僚がお世話になりました。
こんな風に表現することができます。
日本語では単に「お世話になりました」というだけで、相手のほうも何のことで感謝されているのかを察してくれますが、英語では具体的に何に感謝しているのかをはっきり伝えるべきです。
自分がお世話になった相手に対して「お世話になりました」という時も同様です。
例えば次のように。
- Thank you for your hospitality.
お世話になりました(親切なもてなしに対して) - Thank you for everything.
色々とお世話になりました(すべてのことに対して) - Thank you for helping my presentation.
プレゼンではお世話になりました
まとめ:英語で訳しにくい日本語「お世話になります」
「お世話になります」のように、意味のあいまいな日本語、決まり文句のように無意識で使う言葉は英語に訳しにくいものです。
普段よく使っている分、英会話やメールでもきちんと使おうと思うと適切な表現が見つからずに苦労してしまいます。
そういう時は「これはそもそも何を伝えたくて使っている言葉なんだっけ?」「この状況だと何を言いたいんだっけ?」ということを考えてみると、解決しやすいです。
「お世話になります」の英語は、Thank you for ~ で具体的に何で世話になったのか、感謝しているのかを伝えれば大丈夫です。