TOEICにおすすめの英単語学習教材の紹介

TOEIC対策のために単語をたくさん覚えてスコアアップしたい人はたくさんいらっしゃると思います。そこでTOEICのリスニング、リーディングの問題で効率よくスコアを上げるためのおすすめの英単語教材を紹介します。TOEICのスコアアップを目的とした単語力をつけることに絞り込み、TOEIC頻出単語を暗記できる教材について解説をします。

忙しい社会人のための英単語の暗記法の詳細については、こちらをご一読ください。
7つのポイントで理解 英単語を30日間で500個覚える勉強法

極端な言い方ですが、TOEICのスコアアップに勉強の目標を定めるのであれば、試験に出ない英単語を暗記したところで労力のムダというものです。確かに英語のニュースや新聞、ビジネス書、映画などに出てくる英語をスラスラ理解したければ、膨大な量の語彙が要求されます。英語学習者にとって、語彙力アップは終わることのない地道なトレーニングと言えます。見方を変えれば、高みを目指せばキリがない世界なので、当面の目標がTOEICであれば試験に登場する範囲に絞って単語を覚えたほうが、ノルマと成果が見えやすいのでモチベーションを維持しやすいでしょう。

ちなみに、ここで解説しているTOEICは“TOEIC® Listening & Reading Test”を指しており、リーディング、リスニング力だけを評価する内容の試験です。TOEICにはスピーキング能力を評価する試験もありますが、この記事では考慮していません。

TOEICで出る英単語の特徴とは?

TOEIC® Listening & Reading Test(以下TOEIC)の試験問題の特徴を理解すれば、その中に載る英単語の特徴が自ずと見えてきます。TOEICの特徴は英語によるコミュニケーション能力、特に企業で仕事上のコミュニケーションを同僚や上司、顧客などと行うための英語力を評価するということです。実際に出題されるのも、社員に向けてのメモ、Eメール、同僚とのチャット、上司との電話、社内ミーティング、顧客へ送る文書など仕事でよく登場するばかりです。

一方で、大学受験やTOEFLで出るような学術的な英語や、恋愛トーク、家族との会話など日常生活で使う英語はTOEICの試験には登場しません。TOEICのテストは現実の世界で使用される英語よりも少ない英語で問題が作られています。つまりTOEICで使われることの多い英単語に絞り込んで勉強することで、TOEICで出題される英語をスムーズに読み、聞くことができるようになります。

このような考え方で身につけた英単語はTOEICの試験でしか通用しない、そんなものを身につける価値があるのだろうか?と疑問に思う人もいるかもしれません。しかしTOEIC試験を活用して定着した語彙力をベースに、自分の必要に応じてさらに語彙力を増やしていくことは可能です。必要に迫られて英語を使うことになり、英単語を覚えなければならないときに、TOEICで培ったベースがあったほうが習得が確実に速いです。

いまの時点で特に具体的な目標が見つからない場合は、TOEICで基礎的な語彙を身につけておくことは決して間違った選択ではありません。

TOEICの英単語学習におすすめな教材はこちら

TOEIC対策におすすめの単語帳をいくつか紹介します。

単語の勉強をするときは次のポイントを意識して、効果的な単語学習を行ってください。勉強の基本的な方針は、忘れにくい記憶を作るために30日以内で同じ単語を繰り返し学習するということです。

  1. 1日100~200個のペースで英単語を学習する
  2. 1つ1つの単語に時間をかけすぎない
  3. 単語を書いて覚えようとしない
  4. 1度にたくさんの意味を覚えようとしない
  5. 英語→日本語の順番で意味を覚える
  6. 0.2秒以内で意味が分かる状態を目指す
  7. 文字、発音、例文、品詞のセットで強い記憶を作る

金のフレーズ 幅広いレベルの学習者におすすめのTOEIC単語帳

コンパクトで持ち運びに便利、人気参考書の「特急シリーズ」の単語帳です。多くの TOEIC 学習者に指示されて発売以来累計40万円部を超えるベストセラーとなっている単語帳です。著者のTEX加藤さんが自分自身で80回以上 TOEIC の試験を受け続けて蓄積したデータベースを元に、 TOEIC に出題される単語だけを効率的に暗記できるのがこの単語帳の強みです。見出し語で1000語、付録として多義語や定型表現などが収録されています。

メインの1000語はレベル別に収録されており、600点(400語)、730点(300語)、860点(200語)、990点(100語)の4段階に分かれています。だから幅広いレベルの学習者におすすめできます。私もこれで勉強してみましたが、860点レベルの単語に知らない単語が意外とあってヒヤリとしました…
ただし単語帳の序文にも書かれている通り、TOEIC500点以上のレベルにある人が想定読者です。500点以上のスコアを既にとれるようになった人がより高い目標にむけて段階的に語彙力を増やすための単語帳だと捉えてください。

なお、TOEIC500点以下のTOEIC初級者の方には、同じ著者による「銀のフレーズ」も発売されているので、そちらを使うのがよいでしょう。

金のフレーズを使ったTOEIC単語の覚え方

先に紹介した、効果的に英単語を覚えるための7つのポイントにもとづいて金のフレーズの使い方を解説します。まずは「英語→日本語」の順番で単語を覚えるため、次のようなステップで学習を行います。

・適度な大きさに切った厚紙で日本語の意味の部分を隠す
・声に出しながら単語を読み、次に日本語の意味を読む
・次の単語へ目線を移して、日本語の意味を厚紙で隠す
・いま開いているページの一番下の単語までくりかえす

この方法で、1日100個のペースで、最低6回は反復学習を行います。1日100個で1週間は同じ100個を繰り返し学習します。最初はうろ覚えでも何度も繰り返すことで記憶に定着してきます。始めたばかりのころは、右側の解説まで読まなくても大丈夫です。最初から情報を詰め込みすぎても記憶できないので、まず英語・日本語の意味を1対1のセットで記憶することを目指しましょう。

学習時間の目安は1回で30分前後です。1つ1つの単語に時間をかけすぎないように注意してください。だいたい5~10秒以内でパッパッと厚紙を動かしながら、英語と日本語を音読していきます。

英→日の順番で学習した後は、赤色のセルシートで右側の単語をかくして左側にある例文の空欄に当てはまる単語が思いうかぶかどうかをチェックします。このときも例文は必ず声に出して読んでください。何周かしていると、覚えにくい単語があることに気づきますが、そのときはマーカーペンや色ペンで印をつけて、重点的に覚えるようにしましょう。1周目からマーカーペンを使いすぎるとページがごちゃごちゃするので、何周かしてからのほうがベターです。

何度か繰り返すうちに記憶が定着してくるので、そうなったら単語の右側に載っている類義語、対義語や解説文なども目を通してください。
それから単語帳は読むだけでなく、音声もしっかり聞き込んだほうが文字と音の両方で記憶できるので効果的です。TOEICのリスニング対策にもなります。金のフレーズは無料で音声がダウンロードできるので、MP3プレーヤーやスマートフォンに入れて何度も聞きましょう。1日100個の単語を音読した後で、その100個の単語のリスニング学習も同じ日にできれば理想的です。無理そうならば、通勤中やスキマ時間に聞きましょう。

音声ダウンロードURL
https://publications.asahi.com/toeic/index.shtml

またスマートフォンアプリでも無料で音声がダウンロードできます。私はMP3ファイルを直接ダウンロードしてMP3プレーヤーに入れて再生していますが、皆さんの好みで選択していただいて大丈夫です。

以上のようにして、金のフレーズに掲載されている単語を文字、音、例文などをセットにして覚えるように反復学習を行うことで効率的に英単語の記憶を定着させることができます。

TOEIC500~600点を目指す人には「銀のフレーズ」がおすすめ

TOEICのスコアが500点以下で、まずは500点突破を目指したい人の場合、銀のフレーズからTOEIC単語の学習を始めるとよいでしょう。銀のフレーズもTEX加藤さんの著書で、TOEICに出る1000語の単語が収録された単語帳です。金のフレーズをやる前の基礎固め、脱・初級を目指したいTOEIC受験者の方は銀のフレーズから開始しましょう。

勉強の進め方は、金のフレーズで解説したものと同じです。大原則はやはり反復学習なので、地道に語彙力を増やしていきましょう。

TOEIC500~600目指す方にはこちらがおすすめ

TOEICの公式問題集で単語力をつける

単語帳ではありませんが、TOEICに出る単語を集中的に覚えるという意味ではTOEIC公式問題集は格好の教材です。

問題用紙のほかに解答・解説の冊子がセットになっているのですが、解説のほうにはWords&Phrasesのコーナーが問題ごとに整理されているほか、覚えておくとよい熟語が強調されています。公式問題集はTOEIC試験を主催する団体が、本番と同じレベルになるように作成しているので、その解説でピックアップされている単語・熟語を覚えることは大変効果的です。

↓TOEIC公式問題集の解説で掲載されている単語・熟語

使い方としては、一度問題を解いた後の復習の段階で、英文を音読したり解説を読み込んだりするときに、ついでに英単語も学習します。もう知っている単語、知らない単語が混ざっているので、パッと見てすぐに意味が思い浮かばなかったものにだけマーカーペンで線を引き、問題集で反復学習を行うときに毎回意味を覚えられているかをチェックします。

このように公式問題集を単語帳として活用するメリットは、本番の問題と同じような状況の英文の中で単語を学習できるので、TOEICで出る会話や文書のイメージと合わせて記憶できるということです。

一方で、ページの構成が金のフレーズのような単語の暗記に最適化したレイアウトにはなっていないので、サクサク単語学習を進めていくには不便というデメリットもあります。時間が許す方は、単語をノートに書き出して、オリジナルの単語帳を用意すると、移動中などにノートをサッと取り出して単語学習ができるようになり、問題集の不便さを補うことができます。