- 1日5分から聞き流す英語教材
- 辞書もテキストも一切不要
- 音楽のように英語を聞き流すだけでOK
英語教材といえばすぐに名前が思いうかぶほど超有名なスピードラーニング。
新聞広告でよく見かけますよね。
皆知っているけど、実際に使ったことのある人の話を聞く機会は少ない。そんな気になる存在がスピードラーニングという教材です。
はたして、本当にスピードラーニングは効果があるのか?
TOEIC935点の私が、1ヶ月間(30日間)スピードラーニングで実際に「聞き流し」学習をやってみました。
スピードラーニングを4年間受講していた知人から、教材をお借りしました。
結論を先に言うと、
「1日5分の聞き流し」では英語は話せるようになりません。
実際4年間(全48巻)スピードラーニングを車の中で聞き続けた知人も、広告でうたわれるように「英語が口から自然と出てくる」状態にはなっていませんでした。
もっと効果的なやり方で勉強しないと英語力はレベルアップしません。当たり前ですが...
実は無料体験版のCDなどを聞くと分かるのですが、スピードラーニングは「1日5分からでOK」と説明しており決して「5分だけでOK」とは言っていません(笑)
良い評判も、悪い口コミもあるスピードラーニングは、どんな人におすすめなのか?実際の中身はどうなっているのか?
実際に使ってみた筆者が詳しく解説します。
スピードラーニングの英語教材の中身は?
まず、スピードラーニングの気になる中身について紹介します。
スピードラーニングの教材の構成
教材は1巻ごとにプラスチックのケースに納められ、中を開けるとこんな感じになっています。
- CD(英語→日本語の順で音声が収録)
- CD(英語のみの音声が収録)
- 英語、日本語の対訳つきテキスト
- 海外関連の情報紙
主に使うのは2枚のCDと対訳つきテキストです。
情報誌は興味のある場合にだけ読めば大丈夫です。
受講者専用のデジタル教材もある
スピードラーニングにはデジタル版があり、スマホでも聞き流し学習ができます。
音声はCDに収録されているものと同じです。
英文をみながら再生できる、5秒巻き戻しボタンで聞き逃したところまで簡単に戻れる、気に入ったフレーズをブックマークして後でそこだけ再生できる、等の便利機能がついており、ふつうのCDプレイヤーで聞くよりも勉強しやすいです。
これがあれば、車の中、移動中の電車などを活用して「英語の聞き流し」ができます。
実はネイティブと無料で英会話ができる
意外に知られていませんが、スピードラーニング受講者は月に2回までネイティブスピーカーと電話で英会話レッスンができます。
1回5分と短いですが、フリートークなどで実際に英語を使ってみることで学習効果を実感できるようになっています。
CDの中身はどんな感じ?
CDにはネイティブスピーカーの複数人の会話が収録されており、会話を横で聞いているような感覚で聞き流しできます。
1巻につきCDは2枚あって、英語だけのもの、英語のあとに日本語の後が挿入されるものの2種類があります。
一応、私は2枚とも再生して「聞き流し」を体験しました。
音声の内容は海外での日常生活や文化など日常会話がメインで、会話のスピードはTOEICリスニングの0.5倍くらいの速さです。
TOEICの勉強や大学入試のセンター試験でリスニングをやった人は、ゆっくりスピードだと感じるでしょう。
一方で英語をこれまで全然勉強してこなかった人にとっては速く感じられる速度です。
欧米圏の価値観が盛り込まれた会話が展開
会話の中身は日本と欧米圏の文化・宗教に対する価値観の違いも盛り込まれており、興味を持って聞くことができます。
そこにカップルの恋愛事情も絡んできます。日本人とアメリカ人のカップルの微妙にすれ違う心情を描いたシーンなどもあります。
ラジオ番組のドラマでも聞くような感覚で、気軽にネイティブの英語に触れることができます。
(あくまで触れるだけで、深く学ぶには自分で学習の負荷を上げる必要があります)

日英対訳のついた冊子で英文もチェックできる
聞き流しだけでOKというスピードラーニングですが、参考資料として英文が書いてある冊子がついています。
これを見れば、CDで聞こえてきた単語やフレーズを文字で確認できます。
まぁ、これを見た時点でもはや「聞き流し」ではないのですが...
ただし、文法や単語、発音の仕方などについても詳細な説明は一切ありません。
リスニングでは聞き取れなかったけど、文字で読めば理解できるレベルに達している人向けの参考教材という位置づけです。
英文と日本語訳がセットになっているだけなので、文法が苦手な人にとっては、参考にならないです。単語の意味などを知りたかったら、1つ1つ自分で辞書を引いて確認するしかありません。

スピードラーニングは月々4000円程度から利用可能
ここではスピードラーニング英語のデジタル版の価格表を掲載します。
毎月1巻 コース |
スーパーパワーアップ コース(毎月4巻) |
一括コース (全48巻) |
|
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お届け 内容 |
毎月1巻ずつ 配信(48回) |
毎月4巻ずつ 配信(12回) |
全48巻一括 配信 |
初回価格 (税別) |
↓ 1,900円 |
↓ 12,540円 |
↓ 144,020円 |
2ヶ月目~ (税別) |
月々3,800円 | 月々14,440円 | - |
スピードラーニングの教材は全部で48巻あり、毎月届く教材の数によって料金が異なります。
毎月1巻ずつ届くコースだと4年間受講することになり、月々料金は税込だと4000円程度です。
なお、CD版は料金が異なり、月々5100円です。
全部買うと、20万円以上かかります!!
デジタル教材で毎月4000円と考えると高いですが、電話サポートやネイティブスピーカーとの電話レッスン(1回5分)などのオプションも付いているので、そこまで高すぎる値段ではないと言えるでしょう。
英語を聞き流すだけのスピードラーニングでは効果が出ない
もうお分かりだと思いますが、実際に30日間スピードラーニングで聞き流しをしてみた結論をお伝えします。
それは..
「聞き流しだけでは英語が話せるようにはならない!」です。
その理由は、大きく2つがあります。
- 教材の中身についての問題
- 英語の勉強法についての問題
理由1. 教材の中身についての問題
1つ目の理由が教材の中身に関するものです。
CDでは英語→日本語の順で音声が再生されるのですが、どうしても日本語のほうに注意が向いてしまい、英語の音声に集中しにくいという問題があります。
なので、今後は英語だけが収録されたほうのCDを再生しました。
上手く聞き取れなかったところはテキストも見て、もう一度再生して...という風に進めていけば、良いリスニングの勉強になりました。
ですが、その時ハッと気づいたのです。
「それ...聞き流し学習とちがう...」
話を戻すと、TOEIC800点以上の上級者でも、私たちの母国語が日本語である以上どうしても日本語の音のほうに意識が強く向いてしまうものです。
聞き流しだと、同じ英語をくりかえして聞くことは基本的にできません。
日本語のあとで、また別の英語のフレーズが再生されるからです。
「この日本語、英語で何て言ってたっけ?」と気になったとき、何秒か巻き戻して再生するしか手がありません。
ただし、それをやると「音楽のように聞き流す」学習法から離れてしまいます。
聞き流し前提だと「この日本語、英語で何て言ってたっけ?」という疑問を放置した先へ進むことになります。
これでは英会話で使えるフレーズのストックが増えていきません。
30日間試して上記のような実感を抱いた私は「やはり聞き流しだけでは英語を身につけることは難しいだろう」と思いました。
理由2. 英語の勉強法についての問題
英語の超初心者にとっては、英語の音はノイズと同じです。
音を聞いて、頭の中で文字として理解して意味を取り出すことができなければリスニングができるという事にはなりません。
英語→日本語の順で音声を聞いても英語のほうはノイズとして処理されるので、日本語のようにしっかりと記憶に残ってくれません。
"Nice to meet you.(はじめまして)"や"How old are you?(何歳ですか?)"などの短い一言なら音だけを丸暗記して使うこともできるでしょう。
しかし、会話を成立させるには、その後でもっと多くの言葉のやり取りが必要だし、丸暗記で想定してない事を相手に質問されることだってあります。
そういう時に大切なのは、文法知識を元にして頭の中で文章を組み立てて、しっかり口に出して言える力です。
聞き流しでは、自分で文を組み立てたり、発音の練習をすることはしません。
大量の英語を聞いて「音に慣れる」ことはできても、耳で聞いた英語を自分の口で再現できるようになるためには不十分だと言わざるをえません。
聞き流しを実際に4年間やった人の証言
今回スピードラーニングの教材を貸してくれた人に、聞き流し学習を4年間やってみた感想を聞いてみました。
接客にかかわる仕事で外国人と英語で話すことがあって、相手の英語を聞くと「スピードラーニングでも似たような会話があったなぁ」と思うけど、じゃあ自分がどんな英語で返答すればいいのかは分からず、英語が口から出てくることはなかった。
当たり前だけど、一人一人の英語が必要な場面は違うので、スピードラーニングと全く同じセリフが使えるなんてことはなかった。
結局、聞いてるだけでは話せるようにはならないのですね!
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参考スピードラーニング 「聞き流し」ではない「効果を出すための真の勉強法」
続きを見る
スピードラーニングが向いている人、オススメできる人
「聞き流し」だけでは不十分だということが判明したスピードラーニングですが、英語に慣れ親しむための最初のステップとしては使うメリットがあります。
ここではスピードラーニングの教材をオススメできる人の特徴について説明します。
こんな人におすすめ
- とにかく英語が嫌い、勉強したくない
- 趣味でのんびりと英語をやりたい
- 中学・高校生の子供にも使わせたい親御さん
とにかく英語が嫌い、勉強したくない
中学・高校で英語が大嫌いになった。机にむかってやるような勉強なんて二度としたくない。
でも、もう一度英語をやってみたい。
このように英語アレルギーが強すぎて、過去のトラウマがよみがえってまともに勉強できない状態の人にとって、スピードラーニングは英語をやり直すための第一ステップとして役に立ちます。
音声の中でカップルが繰り広げる会話を聞いて、くすくす笑っているうちに英語に対する心理的なバリアも溶けて、英語の独特な音にも慣れていくことができます。
その後で英語をもっと本格的に勉強したいと思えれば、他の勉強法に切りかえていきましょう。
趣味でのんびりと英語をやりたい
特に目標や課題はないけど、趣味で楽しく英語を勉強したい。
スピードラーニングはそういう人にも向いている教材です。教材に収録されている会話には欧米圏の暮らし、日本とは違う価値観を感じることができて、異文化についてイメージを膨らませらせることができるので、趣味で楽しく学ぶにはもってこいの内容です。
ネイティブスピーカーとの電話レッスンや、会員向けの国際交流イベントなどもあるので英会話スクールなどに通わなくても外国人と交流する機会が得られるのも魅力です。
中学・高校生の子供にも使わせたい親御さん
学校で英語を習っている中学・高校生であれば、スピードラーニングを聞き流しているだけでも「あ、この表現学校で習った!」という発見があります。
10代の若いうちは、英語に対する適応力も高いので、入試のリスニング対策を始める前のウォーミングアップとして役に立つでしょう。
プロゴルファーの石川遼のように、自分の子供には将来英語ができるようになって欲しい。あるいは子供と一緒に自分も英語をやりたい。
そんな風に思っている親御さんが、子供と一緒に使う教材としてもスピードラーニングは役に立つでしょう。
スピードラーニングが向いてない・オススメできない人
反対に、このような人たちにはスピードラーニングはオススメできません。
TOEICで言うと、600点レベルの人には物足りないと感じるレベルです。
こんな人にはオススメできない
- 目標と期限を決めて、しっかり勉強したい人
- 短期間で英語力を伸ばさないと仕事に支障が出る人
- TOEICや大学受験などで英語の基礎ができている人
このような人達にとっては、物足りないし、費用対効果が低い買い物になるでしょう。
スピードラーニングで成果を出すための勉強法とは?
これまで述べてきたように、聞き流しをするだけでは英語を話せるようにはなりません。
教材の価値を100%引き出すためにはかなりの工夫が必要です。
語学の習得法については、第二言語習得論などの分野で研究されており、文法・単語などの知識を吸収するインプット学習と、自分で声に出して音読したり、実際に英語を話すアウトプット学習をバランスよく実践することが不可欠だということが分かっています。
こういった観点からも、スピードラーニングで宣伝される「聞き流し学習」だけに頼っても効果はないのは明白です。
かと言って、スピードラーニングはまったくムダな商品だとも私は言いません。
日本の文化・宗教、アメリカの生活スタイルや価値観について解説した内容は、面白いですよ。
スピードラーニングのこのような点に魅力を感じ、どうしても使ってみたいという人は「スピードラーニングで成果を出すための正しい勉強法」について是非チェックしてください。
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参考スピードラーニング 「聞き流し」ではない「効果を出すための真の勉強法」
続きを見る
この記事の内容を実践すれば、英語力をスピードラーニングで伸ばすことが可能です。
スピードラーニングの教材を使う意義はあるのか?
実際に教材を使い、スピードラーニングで学ぶ意義はどこにあるのかをまとめました。
①教材の内容そのものは、結構おもしろい
教材の内容そのものは、なかなか興味深いです。
英語で説明する日本の文化、伝統、アメリカで暮らす人達の生活や文化、信仰などの価値観について学ぶことができます。
実際に英語でコミュニケーションするときに、これらの知識は役に立つでしょう。
②最大の価値は「心理的なハードルの低さ」
スピードラーニングの最大の価値はその「気軽さ・精神的なハードルの低さ」です。
「聞き流し」だけで1日5分から英語の勉強がスタートできる気軽さは、他の英語教材にはないスピードラーニングの強みと言えます。
しかし毎月1巻のペースで行くと全部終わるまでに4年...聞き流しでOKとは言えども、4年間も続けるのはなかなかの意志力が求められそうです。
「1日5分からできる」は「5分だけで英語が習得できる」という意味ではないので、英会話ができるようになるには、もっと努力が必要です。
③教材の費用を考えると割高感が否めない
聞き流しよりも効果的な勉強ができる英語アプリや教材が普及している現在では、月々4000円ほどかかるスピーキングトレーニングは割高だと言わざるを得ません。
しかし、英語アレルギーや超初心者の人がまず英語に触れて抵抗をなくし、次のステップへ進みたいと思わせる教材としては効果的な教材だと言えます。
価格には手厚いサポート体制や外国人との懇親会など様々なサービスが含まれているので、それらも十分活用すれば費用は回収できるでしょう。
スピードラーニングが気になる人は無料試聴CDの初回キットから始めよう
スピードラーニングは、10日間無料でお試しできる初回キットがあります。
受講しようかどうか迷っている人は、まずは初回キットの申し込みから始めましょう。実際に試してみて、自分に合わないと思ったら送料無料で返品できます。
正式に受講しようと思った場合は、同封されている第1巻、第2巻の有料教材ですぐに学習を始めることが可能です。
スピードラーニングが気になる人は、お試し版からスタートしましょう!