英会話やTOEICで本当に使える英文法の勉強法

英語を基礎から勉強したい人のために、
TOEICテストや英会話で本当に使える英文法を習得するための勉強法について紹介します。

 

TOEICテストで600点を突破したいと思っている人は中学、高校レベルの英文法は必ずマスターしなくてはいけません

 

また英会話ができるようになりたいと思っている人にとっても、英文法は成長スピードに大きく影響します。

 

しかし英会話教室に通っている、もしくは英会話が趣味という人の中には「学校で習うような英文法は必要ない。ドンドン話すことが大事」だと考えている人も多いですね。

たしかに英会話教室や教材の広告では

「いっぱい英語を使うことで英語に慣れることができる」
「暗記不要、聞き流すだけで英語が話せる」

という売り文句があふれています。

英語初心者にとってはそういう言葉がとても心地よく聞こえるので、つい信じてしまいたくなりますよね。

「日本語を覚えるときに文法なんて習っていない。子供が言葉を覚えるように英語を学べばいいじゃないか」

そう言って英語をシャワーのように浴びればできるようになると言う人もいますが、残念ながら大人の脳には通用しません。人間の脳には成長段階があるので、あなたが4,5歳くらいの幼児であれば英語をたくさん聞くことで難なくマスターできます。

 

しかし成熟した脳を持つ大人が、第二言語として英語の習得をめざすならば「英語のルールブック」である文法は避けて通ることはできません。

ここからは

「なぜ英文法が大人の英語学習者には大切なのか?」

「使える文法をゲットするためにどんな勉強をしたらいいのか?」

この2点を中心に、詳しく解説したいと思います。

文法は英語のルールブック、絶対に必要

Grammer(文法)について英英辞書で調べると、おおむね次のような説明がされています。

言葉のルール:単語を変形したり、単語同士をつないで文章をつくるために必要な決まり事

文法はまさに英語のルールブックですが、それっていったい、どういうことなのでしょうか?

 

一度サッカーのようなスポーツにおきかえて考えてみましょう。

サッカーを始めたばかりの子供は、最初にドリブルやパスなどの基礎からスタートして体の動かし方を学びます。そして試合で必要なルールを覚えて、チームで作戦を立てて実戦に臨みます。

ルールを知らないで試合に出ても、何をしていいか分からず途方にくれるでしょう。ドリブルやパス練習などの基礎ができていなければ、チームで立てた作戦にしたがって動くことはできませんね。

このように最初に基礎やルールなどの方法をしっかり理解しないと、スポーツではよいパフォーマンスを出すことができません。やみくもに体を動かしたところで上達できません。

 

サッカーでいう体の動かし方やルールにあたるのが、まさに英語の文法なのです。基礎やルールを理解することと、それを使った実践の両方が大人の英語力向上には大切です。

 

どちらが欠けても英語の上達はありえません。

サッカーの場合、基礎やルールを無視した実践とは「昼休みのグラウンドでやる遊び」です。小学生が昼休みにサッカーで遊ぶときは、ふざけて手を使ったり、オフサイドになったりしても別に問題ないですよね。昼休みを楽しく過ごせれば、それでいいからです。

駅前の英会話教室では、たしかにネイティブスピーカーの講師と英語で話すことはできます。

しかし、楽しみながら英語で話しているだけで文法を習得しなければ、いつまでたっても「昼休みのサッカー」から抜け出して本当に英語力を上達させることはできません。

ルールブックとしての文法を習得して初めて、英文読解、リスニング、英会話、英作文などのスキルを伸ばしていくことが可能なのです。

文法は読解、会話、リスニングすべての基礎

文法は英文読解、リスニング、英会話・英作文など英語を使うすべての分野の基礎となるものです。英語学習者の中には、英文法と英会話をまるで正反対のもののように捉えている人もいますが、大きな誤解です。

TOEICスコアの満点を保持している日本人や、日本国内で英会話を習得した人などは共通して英文法を正確に理解できています。そのような人たちは、英文法を使うことで、「読む」「聞く」「話す」「書く」を行っているのです。

 

この図のように、英文法が土台になって「読む」「聞く」「話す」「書く」という英語の4技能を支えています。文法を習得してこそ、「使える英語力」が花ひらくのです。

そして、文法を習得するための王道は中学・高校の学校で習う範囲の文法を習得することです。

 

中学レベルの文法をマスターすれば、英会話や英作文で使う文法をほぼ全てカバーできるし、TOEICであれば600点以上を取れる基礎を定着させることができます。もちろん、さらにハイスコアを目指すときは高校レベルの文法も理解しておく必要があります。

 

「学生時代に英文法を勉強したけど英語が話せないし、リスニングもできない」

「文法をいくら勉強したって、使える英語を身につけることはできない」

 

こう考える人も多いですが、それは文法を理解したのに実際に使うための勉強をしてこなかったからです。決して「文法を勉強したせいで英語が話せない」ということではありません。

ただ単に、学校の英語の授業では英語を「読む」時間に比べて「聞く」「話す」ための勉強時間が圧倒的に不足していたというだけなのです。

従来の英文法教育の問題点

現在の英語教育が「読む」ことばかりに時間を割いていることに加えて、文法の教え方そのものにも、英語アレルギーな人を量産する問題が潜んでいます。

 

それは「使える英文法」とあまり関係ない、マニアックな知識までも暗記させられるということです。

たとえば、高校英語の文法の教科書では次のような複雑な英文が登場します。

①No sooner had he left than it began to rain.
(彼が出発するやいなや、雨が降り出した)

②A whale is no less a mammal than a horse is.
(クジラが哺乳類なのは馬(が哺乳類なの)と同じである)

③His getting up early is not unusual.
(彼が早起きすることは珍しいことではない。)

 

これらはすべて、もっとシンプルな英語で表現できるのですが、文法知識を問うような大学受験では出題されるので、多くの高校生は無理やり暗記しなければなりません。

しかし実際の英語でのコミュニケーションでこのような表現を使うことはほとんどないです。こういう実用性の低い「使えない文法知識」まで詰め込むことを強いられて、英語アレルギーの人を生み出してしまうのが、現在の英文法教育の悪いところです。

ちなみに①②③の英文は次のように書き換えることができます。

①As soon as he left, it began to rain.

②A whale is a mammal just like a horse is.

③It is not unusual that he gets up early.

使える文法を習得することのメリット

話をもどして、文法が「読む」「聞く」「書く」「話す」の4技能の基礎になっていることについて詳しく解説していきます。

ここからは英語の4技能を伸ばすために、なぜ文法を勉強しておくとよいのか?を1つ1つ見ていきます。

その1 文法と「英語を読む」の関係

英語が読めるとは、次のように定義できます。

・文章の構造が分かる
・文章の主語、述語を見分けることができる
・文章に出てくる単語の意味が分かる

この3つがちゃんとできて、はじめて英語の文章の意味が理解できます。理解できるとは、文章の伝える意味をイメージできること、必要ならば日本語に訳して表現できることです。

 

次の文章の意味を正しく理解できるでしょうか?

I make it a rule to take a walk in the morning.

 

主語はまさに文章の主役です。これが分からないと何について書いてあるのか理解できません。その主語が何をするの?どうなるの?を伝えるのが述語です。これが文章の核となる要素です。そして、それを詳しく説明するために、形容詞や副詞、前置詞や接続詞をつかって単語をつなぎ合わせて、様々な品詞がくっついて1つの文章になります。

例文をもう一度みてみましょう。

 

この文章の主語は”I”ですね。述語はどれか?というとmakeやtakeという動詞がありますね。

でもtake の前に to があるのでto take a walk in the morning までのカタマリで1つの意味を作っています。となると、makeが述語であり、SVOCの第5文型の形をとる動詞なので O = it, C = a rule です。itが急に出ていて何を指すのかわからないので、to take…以下のto不定詞のことを指す形式目的語だとわかります。

 

こんな風にして文章の構造を、文法にしたがって理解できれば英文の意味がわかるようになります。

この例文の和訳は「私は朝に散歩することを決まりにしている」ですが、少し直訳っぽいので、「私は朝、散歩をすることにしている」のようにすればバッチリです。

さらに言うと、 make it a rule to ~ で「~することにしている」という慣用表現になるので暗記していれば一瞬で意味が分かる例文でした。

 

このように「使える文法」を身につけていれば、単語や句・節がどういう関係になっているかを見抜くプロセスで、主語と述語を発見し、文章の意味を正しく理解することができるのです。

 

「使える文法」は英文を細かくスライスして、構造を分析するのに役立つナイフのようなものです。

もちろん、文の構造や主語・述語が分かったとしても単語の意味を知らなければ意味は理解できません。だからボキャブラリーを増やすことも、英語力向上には不可欠ですが、今回は英単語のことは省略して話を進めていきます。

その2 文法と「リスニングができる」の関係

リスニングでは、文字のかわりに音で英語の情報をインプットすることになります。

このとき英語の音声を正確に聞き取り、単語レベルで分かることが大前提ですが、せっかく聞き取った文章の意味を理解できなければリスニングができていることにはなりません。ただ「音が聞こえた」という状況と変わりません。

 

さきほど紹介した I make it a rule to take a walk in the morning. をまた例に挙げると、

「アイ メイキット アルール トゥテイカウォーク インザモーニン.」

のように英語の音が聞こえてきたら、まず  I make it a rule to take a walk in the morning. という文章として認識しなければいけません。そして英文の読解と同じように文章の構造を分析して意味を理解します。

そうすると、頭の中に「ある男性(か女性)が朝に散歩をする習慣があるんだと話している様子」がイメージとしてあらわれてくるはずです。さらに日本語訳を読んで、細かいところまで正確に意味が把握できているかという理解度チェックもできます。

 

つまり、音を聞いて言葉の意味するところを正確にイメージできて、必要とあれば日本語訳にも変換できるのが、「リスニング」ができるということなのです。

 

そのためには「英語を読む」ときと同じように、文法のルールにしたがって、耳から入ってきた英語の音を構造的に分析できる力が求められます。

言いかえると、読んでも意味がわからない英語は、100回聞いたところで意味を理解できません。なぜなら文法(と単語の知識)が身についていないので、文章から意味を引き出すことができないからです。

 

ちなみにTOEICのテストや英会話のリスニングに対応するためには、この「音を聞く→文字に変換→イメージ・意味の把握」という脳内処理のスピードを上げていく練習が必要で、音読やシャドーイングによって「意味の分かる単語・フレーズで出来た英文」の音声データを頭の中にたくさん蓄積しておくことが大切です。ただし、文法構造が理解できる英文でなければいけません。

「聞き流す」だけでは一生リスニングは向上しないこと。そして、英文法もリスニング能力向上に大切だということを、ぜひ理解してください。

その3 文法と「英会話・英作文」の関係

次に文法と「英会話・英作文」の関係について説明します。

英文の読解、リスニングと異なり、英会話・英作文は自分の頭の中にあるメッセージやイメージを英語にのせて伝えることになります。「話す」「書く」の場合は先に「伝えたいイメージ」があるわけですね。

このイメージを他人にも理解できる形で表現しないと、どんな大声で話したところで意味は伝わりません。

 

このとき、自分と他者が共有している「型」や「テンプレート」として英文法が必要になります。これは日本語で話すときにも同じです。

 

「朝に散歩する習慣がある」ということを日本語で話し相手に伝えるときに、「散歩の習慣がある、私には朝に。」みたいな言い方はしないですよね。日本語の文法にしたがって「私には朝に散歩する習慣があるんだ」と言いますよね。

英語で話すときも全く同じで、正しい文法の型にしたがって表現しないと相手には伝わりません。

I, take a walk in the morning, making a rule, yeah!!

こんな風に言っても相手の頭の中にある文法のルールとぜんぜん合わないので理解されることは一生ありません。きちんと文法にしたがって、

I make it a rule to take a walk in the morning.

と表現してはじめて、相手は「あぁ、この人は毎朝散歩してるんだ」と分かってもらえるのです。また、自分のことを言うのであれば平叙文、相手に質問したいのであれば疑問文の形式を選ばなくてはいけません。つまり、基本的な文法を駆使して文章を組み立てることが英会話力の基礎となります。

 

「自分の伝えたいこと→文法に合わせて文の構造を作る→意味の合った単語を当てはめる」の順番で脳内で文章を作り、声に出して言うのが英会話です。

 

英作文も本質的に同じで、最終的にアウトプットする手段が自分の口から出した音声なのか、それとも紙の上に書いた英文なのかという違いがあるだけです。逆に言うと、英会話は脳内で瞬間的に行う英作文です。

英語のアウトプットである「話す」「書く」場面においても、文法の知識がしっかりインプットされていることが大切なのですね。

「読む」「聞く」「話す」「書く」に使える文法を習得しよう

ここまでで、英文法が土台となって「読む」「聞く」「話す」「書く」という英語の4技能を支えていることを1つずつ説明してきました。

文法習得の王道は中学・高校でならう範囲をやり直すことですが、大学受験でしか聞かれないような細かいところは置いといてエッセンスだけを学びとることを意識すれば、大人になってから勉強しなおすことだって十分可能です。

“A whale is no less a mammal than a horse is”のようなマニアックな文法は置いといて、必要最低限をしっかり理解することを目指しましょう。

1から文法を学びなおすためのおすすめ教材

TOEICハイスコア保持者やプロの通訳など高い英語力を持つ日本人は、例外なく英文法をきちんと習得するプロセスを通過しています。英語を習得した人の方法をマネすることは初心者にとって効果的です。

ここからは文法を中学レベルから学びなおすのに向いている書籍を紹介します。基礎を体系的に学習するには、定評のある著者が執筆した教材を使うことがオススメです。

「中学英文法のやりなおし教材」

中学英語の文法から体系的に学びなおしたい人には次の2冊がオススメです。自分に合うものを1冊選んで、3回くらい繰り返すことで中学レベルの文法を理解することができます。

中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく

英語が苦手な人のために書かれた、初心者向けの良書です。1つ1つのトピックに対して細かい説明があり、イラストや表も豊富に使っているので飽きさせない工夫がされてます。

内容をつめこみすぎず、文法をやりなおす人がゆっくり理解度を確認しながら着実にステップアップできる構成になっています。トピックごとに演習問題もついているので、自分の理解が合っているかどうかチェックできます。

例文を読み上げる音声を収録したCD付きなので、音読やシャドーイングでリスニング学習にも使うことができます。

Mr. Evine の中学英文法を修了するドリル (Mr. Evine シリーズ)

こちらも中学英文法を体系的に解説した、初心者向けのわかりやすい教材です。「中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく」よりも文法の理屈を説明した文章がたくさん載っているので、そういうのが好きな人はこちらが向いているかもしれません。

この本の特徴は、英文の構造を把握するのに欠かせない「文型」や「品詞」の説明からスタートするところです。

最初はつまらないかもしれないですが、文型や品詞の知識は英文を分解して構造を理解するのに必要不可欠なので、これを身につけておけば、それ以降の文法解説で出てくる例文も理解しやすくなります。前置詞の意味をイラストで解説するなど、こちらもビジュアルによる説明が豊富です。

演習問題もついているので、理解度を確かめながら進んでいくことができます。もちろん、音声データ付きです。

英語初心者の人は上記の2冊のうちどれかを、1から勉強することで英会話で必要な中学レベルの英文法をカバーできます。

また、学生時代に文法もしっかり勉強したけど長らく遠ざかっていた人にとっては、これらに目を通すことで理解に抜け漏れや誤解がないかをチェックできます。文法で分からないところに気づいたときの参考書として、1冊置いておくのもアリです。

「高校レベルの英文法もカバーした教材」

大学受験や英検・TOEICなどの試験のために、文法をやりなおしたい人に向いているのが、定番中の定番ともいえる一億人の英文法です。中学レベルの文法を習得した後で、さらに文法の理解を膨らませる目的で読むと効果的です。

この本では、高校レベルまでの少し細かい文法のトピックを扱っていますが、その特徴は「ネイティブスピーカーがどういう感覚で使っているか」という視点で解説がされていることです。まさに日本人が「使える英文法」を身につけるために作成された教材です。例文が少ないのが玉に瑕ですが。

TOEICのテストでも高校レベルの文法知識はリーディング問題で要求されるので、800点以上のハイスコアを狙いたい人は一度読んでおくとよいでしょう。

「使える英文法」を身につけるための教材の使い方

よい教材を選んでもダラダラ読んでいるだけでは使える英文法を習得することはできません。

受験勉強のようにやみくもに暗記するのではなく、「読む」「聞く」「書く」「話す」の4技能を支える基礎としての文法を手に入れるための、教材の使い方をご紹介します。

教材に載っている例文の意味をすべて理解する

文法教材には、短い例文がたくさん載っているので、まずはそれらの例文の意味を正確に理解できるようにします。

例外を読んで理解するときのポイントは、

・文章の構造が分かる
・文章の主語、述語を見分けることができる
・文章に出てくる単語の意味が分かる

この3つ、特に最初の2つです。

文の構造については、そのトピック(to不定詞、受動態、比較久など)で解説している内容が使われるので、例文を読んで構造が理解できるかをチェックします。わからなければ、解説に戻ります。このプロセスで主語はどれ?述語はどれ?ということを分析し、例文の意味するところが正しくイメージできるか、日本語訳と比べて認識にズレがないかをチェックします。そうすることで文法を使って英文を読むための準備運動ができます。

例文を読みながら、重要単語も覚えていく

例文に載っている単語は、すべて覚えるようにしましょう。

また、文法の理屈が分かったとしても、単語の意味が分からないと文章の内容を理解できないので、知らない単語に出会ったら辞書を引くなどして意味や発音をメモしておきましょう。

例文に出てくる単語のほかに、文法そのものを理解するために必要な単語もあります。たとえば、good/niceの比較級=better、最上級=bestということや、助動詞のcould、should、mightなどのスペルなどが文法の仕組みそのものを理解するために必要な単語として挙げられます。

それから例文でよく出てくるmakeやkeepなども過去形・過去分詞形が不規則に変化するのでmake-made-made、keep-kept-keptという風に暗記しておく必要があります。

こういう単語を覚えないことには、文法の解説事項が頭に入ってこないのでしっかり覚えましょう。

例文の音声でリスニング学習、声に出して10回読む

先に述べた2つは英語を読むために使える文法にフォーカスした内容でした。

次はリスニング能力の向上も意識した教材の使い方についてです。

リスニング学習のためには、例文の音声を聞くだけでは不十分です。音声を聞き、それをマネして自分でも声に出して読む音読が不可欠です。

「まだ習い始めたばかりだから、ちゃんと発音できないしムリ」

みたいに、ためらう人もいるかもしれません。

でも発音の正確さはあまり気にしないで、リズムやアクセントだけマネすることを意識して音読をやってください。目安としては10回くりかえし読み、途中でモゴモゴしないで例文がスラスラ読めるまで練習しましょう。

声に出して英語を読むことで文字だけでなく、音として英語を覚えることができ、頭の中に文字と音の両方のデータベースが蓄積されます。そうすれば、同じ文法を使った英語を聞いたときにすぐに意味が理解できるようになりますよ。

使える文法を身につけるための教材の使い方
・教材に載っている例文の意味をすべて理解する
・例文を読みながら、重要単語も覚えていく
・例文の音声でリスニング、声に出して10回読む

さきほど挙げた、おすすめ教材を使って中学・高校の文法を学びなおすときはぜひこの3つのポイントを意識して学習してください。

英語の長文を読むための文法を習得しよう

中学・高校レベルの文法の復習を一通りやりおえたら、「使える文法」に磨きをかけていきましょう。まず「英語を読む」ことについてです。

英語ニュースやTOEICの試験問題などの英文は、当然ながら文法の教材の例文より長く、複雑な文章が登場します。そういう英文に出くわしたとしても、大切なのは1つ1つの文章の構造、意味を正確に理解することです。しかし、なぜか大人向けの英語教材には文章読解のテクニックを丁寧に解説してくれる教材が少ないです。

そこで、英文読解に初めてチャレンジしようとしている人には、大学入試用の参考書を使って、読解のための英文法を習得することをオススメします。

大学入試 肘井学の 読解のための英文法が面白いほどわかる本

この本の著者は、大学受験向けのアプリ「スタディサプリ」でも東大、早稲田など難関校の対策講座を担当する人気の英語講師です。この本は、英文の意味を正確に理解する「精読」にフォーカスしており、中学・高校で習う文法を使って英文読解するためのテクニックが凝縮されています。英文の構造をわかりやすく図解しているので、大学受験だけでなくTOEICの長文問題にも効果的です。

英語を読むために必要な文法のテーマを33個に絞り込んでいるので、本当に実践的な部分だけを集中的に勉強できます。さらに英文読解に集中できるように例題はすべて中学レベルの単語が使用されています。

1つ1つの英文が正確に読めるようになれば、それが合わさった長文だって正確に読めるようになります。この1冊に収録されているノウハウを習得すれば、ほとんどの英文が読める「使える文法」へとレベルアップできますよ。

長文になると、意味が理解できず、何が書いてあるのかわからなくなる時がある人や、音読や速読をやっているけど、いまいち読解力が伸びていない人。

そういう人は一度この本を手にとって、短い英文の精読に立ち戻ってみてください。

英語を正確に読むための「つかえる文法」が本当に身についているのかを確かめてから、再び長文読解にトライしてみましょう。

 

リスニング力を高めるときも文法を意識しよう

聞き流すだけでは、決して英語のリスニング能力は向上しません。少なくとも私の周りには「ある日突然英語が聞けるようになった人」は一人もいません。先に述べたとおり、意味の理解できる音声を聞いてはじめて、リスニング能力を向上させることができます。意味の分からない言葉を1000回聞いたところで無意味です。

 

たしかに何度も音声を聞いていれば、音声に慣れて何となくリズムやアクセントなどをマネできるようになるかもしれませんが、内容の理解にまでいたることはないです。

 

言ってみれば、中国人や韓国人の話し方のモノマネをしている芸人のネタのようなものです。あのネタは特徴のとらえ方が絶妙なので面白いのですが、芸人が話していることは特に何の意味もない音にすぎないのです。

 

英語の意味を理解せずに聞こえた音声をただマネするのは、この芸人さんのネタと同じことをやっていることになります。一通り中学レベルの文法をやりおえて、次にリスニングの勉強をもっとやりたいと思っている人には、ぜひとも気をつけてほしいポイントです。

リスニング学習をするときには「英文のスクリプト」と「日本語訳」、「文法や単語の解説」が掲載されている教材を必ず選んでください。

リスニングをして聞き取れない箇所があれば、スクリプトを確認して何が書いてあるかをすぐに確認します。

どこが聞き取れて、どこが聞き取れないかを洗い出すのに有効な勉強方法が「ディクテーション」です。

ディクテーションでは、聞こえた英語を紙に書き出します。聞き取れない部分は書き出すことができないので空白になります。この空白に何が書いてあるかを確認しながら、聞き取りの精度を地道に上げていくのがリスニング学習です。

聞き取れない部分の穴埋めをして「聞き取れる音を増やしていく」イメージです。ディクテーションは埋めるべき穴がとても発見しやすいので、オススメです。

 

そのようにして、音声のすべてが聞き取れて意味が分かること、頭の中で場面や情景を正確にイメージできることを目指します。1冊全体でそれができるようになれば、その教材はマスターしたことになります。

単なる聞き流しになるのが一番まずいので、自分のレベルに合ったものを選ぶのが大切です。

海外ドラマや洋画のセリフを、字幕なしでリスニングできるようになりたい願望を持っている人はたくさんいると思いますが、ドラマ・映画のセリフは最高難易度のリスニングであり、TOEIC900点以上を取ったとしてもできるようにはならないです。なので英語やり直しの初心者の人は手を出さないほうが無難です。

あくまでも自分のレベルに合わせて継続しやすい教材を選ぶのが大切です。

瞬間英作文で、会話で使える文法を習得する

瞬間英作文の効果は、既にあらゆる場所で紹介されていますね。ここでは瞬間英作文そのもの説明は省略します。気になる人はインターネットで検索してみてください。

 

受験勉強でそこそこ英語を勉強したのに話せない人たちに共通して不足しているのが、基本的な文法を使って、瞬時に英文を組み立てて声に出すというトレーニングです。

この不足を上手におぎなってくれるのが、瞬間英作文です。

シンプルな短い日本語を見て、それを英語に言いかえて口に出す。こういう練習をくりかえすことで、自分の伝えたいことと合っている英文を脳内で組み立てて、話すための英作文回路が作られます。この脳内で英作文を行う回路の元になるのが、英文法の知識です。

瞬間英作文の定番中の定番と言える教材がこちらです。

どんどん話すための瞬間英作文トレーニング

実際にやってみるとわかるのですが、単純な日本語であっても、瞬時に英語を口に出して言うことはなかなかできないです。

 

たとえば、次の例文を瞬間的に英語に言い換えることができるかチェックしてみてください。

①お母さんを喜ばせるために、彼は花を買った。

②このコーヒーは何て濃いのだろう!

③この椅子はまだ誰にも使われていない。

こんなに簡単な日本語でも、すぐに英語で言うことはなかなか難しいのではないでしょうか?

 

しかし、それができるということが「会話で使える文法」を習得しているということなのです。

ちなみに答えは以下の通りです。

①He bought flowers to please his mother.

②How strong this coffee is!

③This chair has not been used by anybody.

一通り文法をやり直して、これから英会話をやっていきたいと思っている人は、ぜひ瞬間英作文を活用して、「使える文法」に磨きをかけてください。

まとめ

文法なんか勉強しても英語が喋れるようにならない!文法は不要!

暗記をしないで楽しく英語をマスターできる

 

こういう売り文句で消費者の心をつかむ教材が市場にあふれており、日本人英語学習者の間では文法や暗記はまるで親の仇のように思われていますが、大人が第二言語として英語を学ぶうえで、文章は絶対必要です。文法は「読む」「聞く」「書く」「話す」の4技能の成長に影響する基礎なのです。

たしかに文法の勉強は、英会話のレッスンなどに比べて地味で面白くないです。

ここでサッカーのたとえ話に戻りますが、もしも地味な練習をサボって、ルールを覚えることを面倒くさがっていたらどうなるでしょうか?ドリブルやパスなどの基礎をおろそかにして試合のルールをいつまでたっても覚えない人が、試合に出て活躍できるでしょうか?ムリですよね。

英語学習にも同じことが言えるのです。

そして使える文法を身につけるには、大学受験で覚えた重箱の隅をほじくるようなマニアックな知識は覚えなくても大丈夫です。実践で必要な、本当に必要なところに絞って理解すればいいです。

単なる趣味として英会話を楽しむなら別に文法をやらなくてもいいかもしれません。

しかし仕事やテストなど目的をもって英語を勉強するのであれば、少しくらい退屈でも文法の学習にぜひ時間を投資しましょう。