【事例】忙しい社会人がTOEIC800台突破するための勉強方法

私が初めてTOEICで800点以上のスコアを取ったのは社会人1年目のときでした。

ちなみに学生時代の TOEIC のスコアは640点でした。就職してから英語力をアピールしようと思って初めてTOEIC の公式問題集を買ってテスト対策をしました

新卒で入社した国内大手のシステム開発の企業に勤務していたとき、約3ヶ月の学習期間で、1日に2〜3時間の学習時間を確保して、TOEICスコアを学生時代の600前半から845点まで上げました。

残業がそれほど厳しい時期ではありませんでしたが、毎日勉強時間を確保するのはしんどかった記憶があります。この記事ではその時に実践していた勉強の仕方を紹介します。

TOEIC800点突破のために使っていた教材

私がTOEIC800点突破を目標として使った教材は、TOEICの公式問題集1冊でした。

文法や英単語のための教材は使いませんでした。私の場合はTOEIC600点台を取った時点で高校英語レベルの英語力を持っていることは確認できていたので、本番の試験と同じレベルの問題円周をひたすらくり返すことを意識して対策を行いました。

参考書はこれです


 

なぜ公式問題集を使ったかいうと、TOEICのテストを開発しているのと同じ機関が作成しており、本番と同じレベルの問題と、TOEIC公式スピーカーによる音声が収録されているからです。

つまり限りなく本番に近い教材が、この公式問題集だと言えるのです。

そして私が実際に行った勉強内容が、これと決めた1冊を全ページの中身を覚えるくらいの意気込みで何度も繰り返し解くことでした。

TOEIC公式問題集の真価を引き出す唯一の方法がこの「反復学習」です。ですから最低3回は同じ問題を解きました。公式問題集は噛めば噛むほど味が出る、スルメのような教材です。

TOEIC公式問題集をどのように使って学習したのか?

ここからは公式問題集を私が実際にどう使って800点突破を達成したかを紹介します。

まず本番と同じ設定で問題を解いてみます。タイマーを2時間に設定して、テスト1回分と同じ200問をリスニング、リーディングの順番で解いてみます。

ここまでは多くのTOEIC学習者の方もやっていることです。しかしそれで終わっては TOEIC のスコアアップは実現できません。しつこいくらいに同じ問題を何度もやるのが英語力の向上の秘訣です。

これは私が大学受験のために英文の読解の勉強していた時に実践していた方法です。それで英語の成績は高校の1学年約280人の中で10番前後を維持し、センター試験の英語(200点満点)の結果は192点でした。

TOEICもセンター試験と同じマーク式のテストなので、「同じ方法でやれば点数上がるかもなぁ」と何となく仮説を立てて反復学習を取り入れました。

私の場合は一度問題を解いた後で、1時間かけて採点と間違えた問題の見直しをしました。合計3時間です。

社会人にとって平日に3時間のまとまった時間は確保しにくいので、初めての問題を解くときは土日を利用しました。そして平日の仕事が終わった後で、ひたすら同じ問題をくり返し解く時間を確保していました。

こんな具合で公式問題集をやり込んでいたのですが、その時のゴールイメージとして次の事を意識していました。

1.リスニングの音声はすべて聞き取りができて、聞いた瞬間に意味が分かること
2.リスニング、リーディング両方の英文を精読して文法構造を理解できていること
3.英文に掲載されているすべての英単語の意味を覚えていること

それでは次に反復学習の内容についてリスニング、リーディングのパート別に詳しく紹介したいと思います。

基本的な原理は「ひたらす反復」です。

リスニングパートの反復学習法

音声をじっくり聞く、精読、声に出して読むをくり返す

リスニングパートの反復学習は、まずリスニングの音声を2、3回しっかり聞くことから始まります。問題を解くことはせずに最初から最後まで意味を理解して聞き取れているか、そして聞き取れない部分はどこか?ということをチェックします。

次に解説に乗っている英文を丁寧に読みます。精読の段階です。精読をしながら聞き取れなかった部分がどんな文章だったのかを確認します。

この文章だとこういう音になるというイメージを頭の中に焼き付けて、英語の文字と音が結びついた脳内のデータベースを増やしていきます。

英文を読むときは必ず精読をします。精読とは英文を読み、1つ1つの文章の文法的な構造を品詞レベルで理解し、単語の意味も全て知っている状態になるまで読み込むことです。

リスニング問題の英文を精読することで、じっくり読めばすべての英文が理解できている状態を目指します。

英文の内容を全て理解したら次は音読をする段階です。音読では2種類の方法で反復学習を行いました。1つは、文章を見ながら声に出して読む普通の音読です。

もう1つがシャドーイングです。シャドーイングは音声に少し後を追うようにして、英語を音読する学習方法す。

もともと通訳を養成するための学習法として開発されたものですが、TOEICのリスニング問題のスピードについていく練習としても効果的です。

勉強法の詳細はインターネット上でたくさん情報が載っているので、興味のある人はチェックしてみてください。

シャドーイングは本気でやるとかなり疲れて時間がかかるので、私なりにアレンジした方法を紹介します。

私がやったシャドウイングでは、英文を見ながら音声を聞き、英文を目で追いながら声に出して読んでいくという方法を取りました。

英文を見ないでやった方が良いという意見もありますが、反復学習がしやすい事を優先したのと、文章を見ながら音読したほうが英語の文字と発音・アクセントがリンクしやすいと考えて、私は英文を見ながらシャドーイングするという方法を選択しました。

リスニングの英文の音読を、1つの問題につき10回は繰り返しました。10回読んだら、再びリスニングの問題を解いてみました。

その際は問題を解きながら、最初から最後まで英語の音を聞き取ることができるか、聞いて意味を瞬時に理解できるかということをチェックしていました。

リーディングパートの反復学習法

精読で文章を完全に理解したら音読で読むスピードを上げる

リーディングパートではまず時間を気にしないで英文を精読することから反復学習を始めました。

タイマーで時間を設定して問題を解いているときは、わかったつもりになっている部分や読み飛ばしてしまった部分などがあるものです。飛ばしてしまった部分も含めて全部の英文を読み込むことで、TOEIC弔問問題の読解力と読むスピードを向上させることを目指しました。

TOEICのリーディングは短時間で大量の文章を読まなければいけないのに加えて、瞬時に正確に内容を理解する能力が求められます。

この能力を向上させようと思ったら、文章を正確に読み取る力と文章を理解するスピードの二つに練習を分けてトレーニングする必要があると思いました。

本番と同じように問題を解いているだけではいつまでたっても読み飛ばしてしまう部分や集中力が欠けて理解できない部分などがあって、英文を読むという行為にムラが出ます。

そのムラを無くすため、あえて受験勉強のようにじっくり英文を読む学習を取り入れました。 つまりリスニングパートの学習と同じく、精読を行いました。1つ1つの文章の文法構造を理解し、出てくる単語も全部覚えるまで文章を読み込みました。

このように英文の精読をすることで「じっくり読めば英文の意味を正確に理解できる」という状態まで持っていきます。それができたら次は英文の音読に入ります。

音読をすることで文章を読むスピードをあげることを目指しました。これもリスニングの問題と同様に、1つの文章を10回は声に出して読むという反復学習を取り入れました。

スキマ時間も活用して反復練習

当時は電車通勤をしていたので、iPodにリスニング問題の音声を入れて、電車の中で聞いていました。

ただし、英文の精読と音読を終えて、英文を見なくても聞き取れる状態になった問題だけを聞くようにしていました。ただ英語の音を「聞き流す」だけではリスニング力の向上はゼロです。

聞き流すだけで英語が話せるようになるという有名な教材がありますが、それで英語をマスターしたという人に私は今まで一度もお目にかかったことはありません。

移動中などにリスニング学習を行う場合は、英文を見ながら十分聴き込んだことを採用すべきです。

そしてシャドーイングと同じ要領で周りに聞こえないようにブツブツつぶやく、あるいは音声を聴いて英語の文章が正確にイメージできるか等、聞くことに何か1つメニューを追加してリスニングをしましょう。そうじゃないとただの聞き流しになり「聞くだけムダ」な勉強になってしまいます。

TOEIC試験本番で問題を解くペースをつかむ

TOEICはリスニング45分、リーディング75分の2つのパートにわかれ、各100問ずつという時間的にかなりシビアな内容の試験です。

形式の決まったテストである以上、それに合わせた解答テクニックを身につけておけば本番で有利に戦えるのは間違いありません。

定番ですが、公式問題集を解くときには「設問の先読み」も同時に練習しました。

リスニングのPart3とPart4、そしてリーディングのPart5、Part6、Part7で有効なテクニックです。先読みをすることで、だいたいの見当をつけて問題に臨めるメリットがあります。

どんな場面で、どんな流れで話が進むのか、理由や行動など、どれに注意をはらってリスニングや読解をすればいいのか。

頭の中に情報を整理する「枠組み」をつくって、解答に必要な情報をはめ込んでいくイメージで解いていくことができます。

また、リーディング問題では時間配分を強く意識しました。具体的にはPart5、Part6の問題は20分以内に解いて、残りの55分でPart7を解くことができるようになることを目指しました。

このペースではPart5の問題は1問20秒以内、Part6も1問30秒以内の速さで解かねばならないので、制限時間内に全部解答できるまで、公式問題集で何度も練習しました。

ちなみにリスニングは45分間たてば自動的に100問終わるので、時間配分は意識せずに1問1問をテンポよく解いていくペースをつかむことを意識しました。

リスニングは次から次へと問題が読まれるので、一度ペースを崩してしまうと「先読み→じっくり聞く→解答」の3ステップのサイクルが上手く行かず、集中力がダウンします。

リーディングは1問にかける時間配分を守ること、リスニングは45分集中してテンポを乱さないこと。この2つを意識しながら私は公式問題集をやり込んでいきました。

なぜ、この勉強で800点突破が達成できたのか?

「同じ問題ばかり解いてて点数が本当に上がるのか?」という事をよく聞かれます。

確かに試験本番で登場する問題は初めて見るものばかりですが、問題のパターンは使われる語彙などは公式問題集と共通しています。両方ともTOEICを主催する団体が教材、試験問題を作成しているからです。

反復学習によって、会話の内容や文章の種類(メールや広告など)などはパターンが決まっていることに気づくことができます。

そうすれば本番でも「ああこのパターンのやつか」と設問を見たときに理解して、冷静に対処できるようになります。

TOEICも結局はペーパーテストですから、暗記の量が点数に比例する世界と言えるでしょう。

暗記には英単語や文法のほかに、英語の音のリズムやアクセント、さらには出題のパターンも含まれます。たくさんの情報を暗記するときに最も有効なのは「短期間に何度もくり返し同じ情報にふれること」です。

これは記憶を司る海馬という脳の一部の仕組みにもとづいた正しい暗記方法です。

言葉以外の音や問題形式も含めた暗記がスコアアップの秘訣だと解釈すれば、本番と同じ出題パターン、語彙で構成される1冊の公式問題集で反復学習を短期間(3ヶ月)に集中してやったことで、効率的な暗記ができたことになります。

今回のまとめ

ここまで私がTOEIC公式問題集を使って600点台から845点にスコアアップした勉強法を紹介してきましたが、勉強法のポイントを整理しましょう。

  • 勉強期間は短期間で集中的に対策をおこなう(私の場合は約3ヶ月)
  • 同じ問題集で何度もくりかえし問題を解いて出題パターンを把握する
  • リスニングは聞く、精読、音読の順番で10回は反復して英語の音と文字を結びつける
  • 移動中などに英語を聞くときは精読と音読の反復練習が完了しているものに限定すること
  • リーディングは精読で読解の精度を上げ、音読を10回繰り返すことで読む速度を上げる
  • 問題集に出てきた英単語はすべて覚える、TOEICの語彙は限られているので教材の単語を全部暗記すれば試験本番でも役に立つ
  • 試験テクニックとして、設問の先読みと時間配分を体に覚えさせる

最後に1つだけ、皆さんに知っておいてほしいことがあります。それは今回説明した勉強法が、当時既にTOEIC600点台を取れるくらいの英語の基礎ができていたという条件のもとで効果を発揮したということです。

600点台といえば高校英語レベルの文法・語彙、読解力が身についている状態です。公式問題集を活用してスコアアップを狙いたい方は、まず600点台を安定取れる英語の基礎を身につけてからのほうが、効果が得られやすいと思います。

TOEIC600点台を取るための勉強方法については、こちらの記事をチェックしてください。
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